どのような要因で介護が必要になるの?
介護が必要になる要因は様々ですが、ここでは要介護になる原因として高い割合のものを説明します。
■身体的な病気・疾患(脳卒中・関節疾患・心疾患・パーキンソン病・糖尿病など)
■精神的な病気・疾患(認知症・高齢者うつなど)
■怪我(骨折・転倒など)
主な原因の構成割合
各項目をクリックすると各要因となる病気・疾患の基礎知識を見る事が出来ます
脳血管疾患(脳卒中) | 23.3% | 認知症 | 14.0% |
高齢による衰弱 | 13.6% | 関節疾患 | 12.2% |
骨折・転倒 | 9.3% | 心疾患(心臓病) | 4.3% |
パーキンソン病 | 2.8% | 糖尿病 | 2.7% |
脊髄損傷 | 2.5% | 呼吸器疾患 | 2.1% |
悪性新生物(がん) | 1.8% | 視覚・聴覚障害 | 1.5% |
その他 | 6.1% | 不明・不詳 | 3.7% |
※平成20年9月発表、厚生労働省「平成19年 国民生活基礎調査」より
各要因となる病気・疾患の基礎知識
■脳血管疾患(脳卒中)
脳卒中になると重篤な状態をすぎた後でも手足や身体がうまく動かせなくなったり、平衡感覚を失ったり、言語障害を起こしたりと、様々な後遺症を残す事が多々あります。 またこの病気がもとで、脳血管性認知症となる人も大勢います。
■認知症
認知症に関しては別ページ(認知症って何?)に詳しく記載しております。
■関節疾患
関節が思う様に動かせなくなったり、動かす際に痛みが伴います。最終的には車いすや寝たきりになる事があります。
■心疾患(心臓病)
ちょっとした行動で動機、息切れ等の症状が起きるため、身体を動かすのが苦痛になってくる方が多いです。 また、心筋梗塞などの思い心臓病になると手術を要する場合もあり、退院後も運動制限されることがあります。 普段の生活が出来る人もいれば、寝たきりになってしまう方もいるので一括りにする事は難しいですが、長期的な治療が必要なため、肉体的にも精神的にも大きなストレスがかかります。
■パーキンソン病
脳からの運動指令がうまく伝わらず、スムーズに動けなくなる病気です。 厚生労働省の特定疾患(難病)に指定されています。手足の震え、筋肉のこわばり、動作緩慢、姿勢障害などの症状が見られます。 人によっては物事への関心がなくなったり、気分がふさぎ込んだりと鬱の様な症状がでる方もいます。 症状がひどくなると日常生活に支障をきたす事が多くなるので生活においての介助が必要不可欠となります。
■糖尿病
体内のインスリンが不足して、血糖値を下げる事が出来なくなります。 糖尿神経症、糖尿網膜症、糖尿病腎症という三大合併症を招き1人で行動する事が難しくなります。 日常生活においての介助が必要となりますし、食事制限もあるので毎食の食事を用意しなければなりません。 発症しても初期段階では自覚症状が無いため、放置する方が多いのが現状です。 平成19年の調査では、糖尿病の疑いがある方(約890万人)の約4割ほどが治療を受けていないとの報告が出ています。 糖尿病は脳や心臓の病気を招く事もありますし、失明することもあります。
■髄膜損傷
脊髄の一部、若しくは全部が損傷し運動機能が低下する病気です。 脳からの指令が届かず動かない、感じないなどの状態になるが痛みを伴う事が多いです。 また伸びている足が曲がっていると感じる事や痺れなどの症状があらわれます。